2026年第1〜3四半期のラオスGDP成長率は4.8%を達成、電力輸出・製造業・観光業の力強い回復が牽引

ニュース要約
ラオス国民議会第10期第2回通常会期において、政府は2026年第1〜第3四半期(1〜9月)の実質GDP成長率が前年同期比4.8%に達したと報告した。水力発電による電力輸出の好調、工業団地を中心とする加工製造業の拡大、中国ラオス鉄道を軸とした外国人観光客の大幅な増加が景気回復を力強く支えている。通年では目標の5.5%にはやや届かないものの5.1%の着実な成長が見込まれており、政府はキープ為替の安定とインフレ抑制政策を一段と強化する方針だ。
重要なポイント
- 2026年第1〜3四半期の実質GDP成長率は4.8%を記録し、通年では5.1%の成長を見込む
- 製造業、水力・再生可能エネルギーによる電力輸出、観光産業の回復が主導的な成長要因
- 外貨準備高の拡充とキープ為替の安定、インフレ抑制に向けた構造改革が継続課題
ラオス国民議会第10期第2回通常会期において、政府は2026年度の国家社会経済開発計画(NSEDP)の進捗状況を報告し、今年第1〜第3四半期(1〜9月)の実質GDP成長率が前年同期比で4.8%を達成したことを明らかにした。
今回の経済成長を牽引したのは、製造業、エネルギー産業、そしてサービス・観光分野の力強い回復だ。雨期における豊富な水量を活かした水力発電および太陽光発電プロジェクトの稼働により、タイやベトナム、カンボジアなど周辺国へのクリーン電力輸出が大幅に伸長した。また、ビエンチャン市内のノンピン経済特区やサワン・セノ特別経済区などを中心に、電子部品や農産加工品の輸出向け製造業が堅調な伸びを維持している。
さらに、2024年のASEAN議長国年以降に定着した観光プロモーションと、中国ラオス鉄道の利便性向上により、今年1〜9月期の外国人観光客数は前年比20%以上の増加を記録した。観光消費の拡大は飲食、宿泊、輸送など幅広い地域経済に好影響を及ぼしている。
一方で、通年のGDP成長率は当初目標としていた5.5%をやや下回る5.1%程度にとどまる見通しとなっている。燃料や輸入物資の高騰に伴うインフレ圧力や、対外債務返済に伴う外貨需給の引き締まりが依然として国内消費の重荷となっているためだ。
政府は議会への答弁において、残る第4四半期に向けて外貨管理規則の徹底、鉱物・農産物輸出からの外貨回収率の向上、公共投資支出の厳格な選別を断行し、財政健全化とキープ為替の安定化を着実に進める決意を強調した。