ラオス国民議会、初の「預金保護法案」を審議、金融システムの信用回復と預金者保護の法制化へ

ニュース要約
開催中の第10期国民議会第2回通常会期において、金融セクターの安定と預金者権利の保護を目的とした新法「預金保護法案」の審議が開始されました。銀行破綻時の預金保険制度を包括的に法制化し、国民の金融機関への信認向上を図ります。
重要なポイント
- 第10期国民議会通常会期で唯一の新規制定法案となる「預金保護法案」の本格審議がスタート
- 商業銀行等の破綻時における預金保険制度を法的に確立し預金者の資産保全ルールを明確化
- キープ通貨の信認強化と銀行預金の呼び込みを促しインフレ抑制と金融不安の払拭を目指す
預金者を守り金融規律を高める、金融大国化への礎となる新法
第10期国民議会第2回通常会期において、金融市場の安定性と預金者の権利擁護を飛躍的に高めるための重要法案「預金保護法案(Draft Law on Deposit Protection)」の第一読会審議が開始されました。今会期に提出された8本の審議法案のうち、既存法の改正ではなく全く新しく制定される法律はこの預金保護法のみであり、国内外の経済関係者から熱い視線が注がれています。
本法案は、ラオス国内で営業する商業銀行や指定金融機関が破綻等の危機に陥った際、一般の個人預金者や中小零細企業の預金資産を一定額まで迅速に保護・払い戻すための「預金保険基金(DPO)」の法的権限と財政基盤を強化するものです。これまで行政規則や政令レベルに留まっていた保護基準を明確な国家法として格上げし、透明性と執行力を確立することを狙いとしています。
ラオス中央銀行(BOL)の幹部は議会答弁において、近年高止まりしていたインフレや自国通貨キープの下落傾向を受け、国民の間で現金のタンス預金や金(ゴールド)・外貨での資産保有が進んだ背景に言及。「預金保護法を制定し預金の安全性を国家として法的に担保することで、銀行システムへの国民の信認を取り戻し、資金を金融機関へ呼び戻して産業投資へと循環させる強力な呼び水とする」と立法の意義を説明しました。
国民議会では、補償限度額の具体的水準や金融機関が負担する保険料率の妥当性、地方の小規模信用組合への適用範囲などについて熱心な質疑が行われており、会期末の採決を経て正式成立する見込みです。