ラオス政府、医療保険法と社会保障法の統合法案を策定、10月国民議会への提出に向け社会保護を一体化

ニュース要約
ラオス政府は月例閣僚会議において、「医療保険法」と「社会保障法」を包括的に統合する新法案の最終調整を完了し、10月5日開会の第10期国民議会通常会期へ提出して全国民的なセーフティネットの確立を目指すと発表しました。
重要なポイント
- 医療保険と社会保障の各制度を単一の統合法律に一本化し、行政の重複と非効率を解消
- 自営業者、農業従事者、非正規労働者の国民医療保険基金(NHIF)への加入手続きを大幅に簡素化
- 10月5日からの国民議会通常会期での審議を経て、全国の公立・郡病院での窓口負担軽減を加速
誰もが取り残されない医療福祉の実現へ、法制度の大胆な一元化
ラオス政府は、首相官邸で開催された定例閣僚協議において、これまで別個の法体系として運用されてきた「医療保険法」と「社会保障法」を一つに統合する新法案の起草作業を完了したと発表しました。この統合法案は、2026年10月5日から開催される第10期国民議会第2回通常会期において最優先審議法案として提出されます。
現行制度では、公務員や民間企業の正規雇用者を対象とする「国家社会保障基金(NSSO)」と、農民や非正規労働者、低所得世帯を主に対象とする「国民健康保険基金(NHIF)」が併存しており、拠出金の徴収管理や病院への診療報酬支払いの仕組みが分断されていました。これにより、地方の郡病院や保健所において事務処理の遅延や重複負担が生じる一因となっていました。
新法案では、両制度の管理プラットフォームを電子化により統合し、身分証明カード(IDカード)一つで全国の登録医療機関において受診資格を即座に照会できる仕組みを整備します。また、妊産婦検診や5歳未満の乳幼児の無償診療、基礎疾患治療に対する公費助成の適用範囲を明確に法制化し、遠隔地農村部における医療アクセスの格差是正を強く打ち出しています。
保健省政策局長は「医療と生活保障の一体化は、国民の健康寿命を延伸し、予期せぬ疾病による貧困への転落を防ぐための不可欠な構造改革である。国民議会での慎重な審議を通じて実効性の高い法制度を確立し、全国津々浦々の市民に安心の医療を届けていきたい」と説明しました。