ラオス発インド行きの航空貨物から大量の抗がん剤を押収。冷却材と偽り密輸を図る

ニュース要約
インドのハイデラバード空港において、ラオスの首都ビエンチャンから発送された航空貨物の中から、未承認の抗がん剤(オンコロジー医薬品)が大量に発見され、インド税関当局により押収されました。貨物は「冷却材」と偽って申告されていました。
重要なポイント
- ラオス・ビエンチャン発の航空貨物(約74kg)から、未承認の高額な抗がん剤が多数発見され押収。
- 貨物は税関の検査を逃れるため『冷却用のドライゴールドボックス』として虚偽申告。
- インド中央医薬品基準管理機構(CDSCO)と税関が共同で、SNS等の非公式ルートを通じた闇売買組織を追及。
国際密輸ルート:ラオスからインドへ「冷却材」と偽り高額な抗がん剤を密輸、ハイデラバード空港で差し押さえ
インド・ハイデラバードのラジーヴ・ガンディー国際空港において、ラオスの首都ビエンチャンから送られた国際航空貨物の中から、正式な輸入許可を得ていない大量の抗がん剤(がん治療薬)が税関当局により発見され、全量が押収されました。
虚偽申告された温度管理ボックス
税関の発表によると、押収された貨物は計3つのパッケージで、総重量は約74キログラムに及びました。インボイス(貨物明細書)には「冷却材:クールガード・ドライコールドボックス」と記載されており、一見すると一般的な温度管理用物流資材として申告されていました。
しかし、不審に思った税関職員がインド中央医薬品基準管理機構(CDSCO)の立ち会いのもとで開封検査を実施したところ、冷却用断熱材の内側から、ソトラシブ(Sotorasib)やカピバセルチブ(Capivasertib)など、インド国内で厳格な処方制限や承認が必要とされている希少かつ極めて高額な抗がん剤治療薬のボトルやパッケージが大量に隠されているのが発見されました。
密売ルートとプラットフォーム規制の課題
捜査関係者によると、これらの医薬品はインド国内の末期がん患者やその家族をターゲットにし、WhatsAppやTelegramなどの暗号化メッセージングアプリを通じて非公式に格安価格で闇販売される予定であったとみられています。
インド政府は、先般の連邦予算においてがん治療の負担を軽減するため、主要な抗がん剤17種に対する基本関税の免除措置を発表し、正規ルートでの医薬品の低価格化を進めています。今回の摘発を受け、当局は「非正規の密輸ルートから流入する医薬品は、品質管理の保証がなく、命に関わる深刻な健康被害をもたらす危険がある」と強い警告を発し、ビエンチャンの発送元会社とハイデラバードの物流業者に関する関係先の徹底的な捜査を行っています。