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社会

ラオスで史上最大規模のクマ救出作戦。違法施設から27頭のツキノワグマを保護し野生動物保護区へ移送

投稿日: 2026-06-26 読了時間: 3 min read 情報源: Free the Bears, Mongabay
ラオスで史上最大規模のクマ救出作戦。違法施設から27頭のツキノワグマを保護し野生動物保護区へ移送

ニュース要約

ラオス政府当局と国際NGO「Free the Bears」は共同で、動物園を装って運営されていた違法な熊胆(ゆうたん)農場から27頭のツキノワグマ(アジアクロクマ)を救出しました。東南アジアにおけるクマの保護活動としては過去最大規模の救出劇となります。

重要なポイント

  • ラオスで動物園を装った中国国籍の個人が運営する違法な熊胆(クマの胆汁)採取農場が摘発された。
  • 劣悪な環境から1〜3歳の若いツキノワグマ27頭が救出され、ルアンパバーンの野生動物保護区へ移送。
  • 東南アジアの野生動物保護史上、1回の摘発・保護数としては過去最大規模の歴史的レスキュー作戦となった。

野生保護の歴史的一歩:ラオスで違法農場から27頭のツキノワグマを緊急救出、保護区へ移送

ラオス政府の野生動物取締当局と、野生動物の保護および飼育支援を行う国際NGO「Free the Bears」は、大規模な共同特別捜査を行い、動物園という名目で偽装運営されていた違法な熊胆(クマの胆汁)採取農場から、絶滅危惧種であるツキノワグマ(アジアクロクマ)27頭を無事に救出しました。東南アジアの野生動物保護の歴史において、1回の作戦で救出された頭数としては過去最大規模となります。

動物園に偽装された「巨大な違法工場」

摘発された施設は、外国籍(中国)の個人が所有し、政府の監視の目を逃れるために許可を得た「プライベート動物園」を装っていました。しかし実態は、クマの体内から漢方薬などの原料となる熊胆(胆汁)を抽出するための違法飼育場で、内部には将来的に最大200頭まで拡張可能な巨大なケージ設備が完成しつつありました。

保護されたのは1歳から3歳までの比較的若いツキノワグマで、多くは野生の森林から赤ん坊の時に密猟(ポーチング)され、密輸されてきたと推測されています。クマたちは極めて狭い頑丈な鉄製ケージに長期間閉じ込められており、精神的ストレスや肉体的発達不全の兆候を示していました。

ルアンパバーンの保護区でのリハビリと第二の人生

救出された27頭のクマは直ちに専用の大型輸送トラックに乗せられ、Free the Bearsが運営するラオス北部の「ルアンパバーン野生動物保護区(Luang Prabang Wildlife Sanctuary)」へ安全に移送されました。

保護区に到着後、クマたちは個別の医療検疫エリアに入り、獣医師チームによる精密な健康診断と治療を開始しました。長期間にわたる狭小ケージ内での監禁により筋肉の萎縮や精神的トラウマが見られるため、今後は栄養管理と並行して、広い森林エンクロージャー(放飼場)で木登りや摂食といった自然な行動を再び学習させる長期的なリハビリプログラムが実施される予定です。今回の救出劇は、ラオス国内における違法な野生動物取引に対する政府の法執行の厳格化を示す重要なシグナルとなっています。